棒高跳について<導入編>
いよいよ今週末は全日本実業団です!私は24日(土)に出場します。いつも応援してくださっている皆さまに、私の競技種目である棒高跳について少しでも知ってもらえたらと思い、どのような特徴をもった種目なのかをお伝えします。
棒高跳は、陸上競技の中でも唯一道具(ポール)を使い、その反発の力を利用して、跳び越える高さを競う特殊な種目の一つです。「手で棒を用いて跳び越える」ということから英語では「〜jump」ではなく、「pole vault」と言います。
身体とポールを使った競技ですので、様々な要素が組み合わさり、記録に繋がっていきます。端的にいうと、高く跳ぶためにはポールは長く、硬い方が、反発力を得られるタメが強くなり、有利と言われています。しかし全長が長く、しなりが硬くなるほど、ポールを扱うのが難しくなります。ちなみに、私は十数本のポールを所有しており、練習用・試合用長さ硬さを使い分けています。試合で使っているポールは、14feet(約4m30)です。
長く、硬いポールを曲げるためには、「助走のスピード」と「ポールに力を加えるパワー」が必要です。ポールの重さは2kg程度と軽いのですが、長いポールの先を斜めに持って走るので、実際にかかる力は何倍にもなると言われています。さらに、踏み切った後の動きは、足を振り上げ、倒立姿勢になります。自分の体を持ち上げる、体操のような動きをすることから、まさに全身の筋肉を使います!
ポールを刺すBOXはこのようになっています。
バーの奥行きのことを、「アップライト」と言いますが、0〜80cmまで調整することができ、ポールの硬さや天候によって調整します。跳躍毎に申請し、変えることができます。
また長いポールを持って助走をするため、強い向かい風や横風の中での跳躍ですと、風に煽られ、危険をともないます。そのため競技会の途中でもピットの方向を変えたりする場合もあります。
グリップ(持ち手)が濡れると滑って危険なので、雨の影響も受けます。
滑り止めとして炭酸マグネシウムや松ヤニを使います。雨がひどいと跳躍ごとにグリップテープを巻き直したりもします。
私はこの半年間、持ち手よりもいかに高く跳ぶかという「抜き」をつくることを中心に練習をしてきました。
まだまだ発展途上ですが、全日本実業団では成長した姿をお見せできるよう、精一杯頑張ります!!