全日本実業団・中部実業団に出場

全日本実業団・中部実業団に出場

9月25日大阪・長居で行われた全日本実業団、10月8日に岐阜・多治見で行われた中部実業団選手権に出場し、今シーズンを締めくくる大会となりました。

 

この秋の大会に至るまでの一つの取り組みについてお話しします。今夏に暑さのため一時的に体調を崩してしまい、調子をガクッと落としました。その時期に出場した試合では、最初の高さを跳べないほどでした。

 

一方で、私は、昨年から自分の中にある「コワさ」と向き合っています。棒高跳の競技自体のコワさ(長いポールや硬いポールを使うこと、高いバーへの恐怖感)や、過程がうまくいっていない場合には、結果を受け入れることのコワさなど。日常生活も色々あります。結局はこの「コワさ」という言葉を象徴した得体のしれない何かに怯えていました。ほとんどが棒高跳の競技上のコワさだと認識していたので、どう跳べばうまい跳び方ができるか?という技術的なアプローチで問題と向き合ってきました。しかし、一時的に体調を崩した、ただそれだけで復調した後もまた得体のしれないコワさと向き合う時間が長く続いてしまいました。積み上げてきたつもりが一気に振り出しに戻ったような気分でした。これを機に「何年間も、何度も同じ失敗や同じ練習のパターンを繰り返しループしてしまう」ことを解決したいと思いました。

 

それからの練習では良い跳躍をすることを目的とする練習ではなく、あえて苦手な環境の下で「自分がコワいと感じるメニュー」を積極的に跳躍練習に取り入れました。ある日はコワくて跳べずにいたこともあり、ただ助走だけを繰り返し2時間かけて、やっとのことで跳んだ日もありました。そして最終的に「何に対してこんなにコワがっていたのだろう?」と自分でつくりあげた恐怖心を不思議に感じるようになりました。こうして練習を積み重ねていくうちに得体のしれない恐怖心の中身が、技術的な面だけでなく、精神的な面でも少しずつ解明されていきました。得体のしれないものの姿を知ることで、気持ちがラクになっていきました。

 

 

これからは、実際の大会に出場した際のことです。

全日本実業団と中部実業団ではいつもと違う挑戦をしました。従来の試技だと開始の高さを3m80か90、その後4m00に上げ、10、20・・・と10センチ刻みに上げます。私はこれまでの競技生活で4m10はもう何度も跳んでいるので、10を飛ばして次の高さへチャレンジしてみようと考えました。4m00の次は4m10に上げるという固定概念を壊すことで、自分がどんな反応を起こすのかを試すのが目的です。このチャレンジの結果は、全日本実業団では20に上げ失敗に終わりました。中部実業団では15にチャレンジし跳ぶことができました。このチャレンジで分かったことは、高さが変わってもさほど(コワさは)変わらないということでした。

全日本実業団は地元大阪での開催ということで大学時代の友達が応援に来てくれました!

 

中部実業団では、私の試合がチームの中で最後だったことからチームメイトが観てくれている中シーズンベスト(4m15)を跳ぶことができて、一緒に喜んでくれて嬉しかったです。一人で試合に行ったとしたらこの結果を喜べたかわかりません。喜んでくれる人がいるからこそ競技を続けていく活力になります。改めて一人で競技はできないと思いました。

 

これからも「自分を攻略すること」を続け、来シーズンはこれに「高く跳ぶ」そして「勝負に勝つ」ということをしっかり実現できるよう冬のトレーニングをがんばろうと思います。来シーズンこそはニッパツポールで高く跳ぶ姿を会社の方々に見てもらえたらいいなと思います。今シーズンも応援ありがとうございました。

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