4月23日 兵庫リレーカーニバル(兵庫)
5月5日 水戸招待(茨城)
5月20日 東日本実業団(栃木)
の3試合に出場しました。結果は、3試合ともNM(記録なし)です。
今シーズンは、末續コーチと話し合い、試技スタート時のバーの高さを4m20にする挑戦をしています。余裕のある高さから徐々に上げていくのがスタンダードなやり方ですが、(昨年は3m90から)、今年は「初っ端から実力を最大限に出す」をテーマに掲げて挑戦しています。この4m20という高さは13年の棒高跳の競技生活の中で3度跳んだことがあります。なぜ3度しか跳んだことのない高さから挑戦をするのか?大きな理由のひとつに「心と向き合うため」があります。
昨シーズンから、自己ベストである4m30を跳んだ2019年時に比べ、圧倒的に良い練習ができている自信があるにもかかわらず、記録がともなっていませんでした。これまでの競技人生で何度も跳んでいる4m10という高さには特に感情は動きませんが、3度しか跳んでいない4m20に高さが上がると、無意識に一生懸命跳ぼうとしてしまい、「力み」が生まれてしまいます。この「力み」により毎回私が同じような高さで試合を終えてしまう原因だと捉えています。また私は、試技の1本目は毎回意気込んでしまい気合が入りすぎてしまいます。4m20からスタートすることで、最も力みが出やすい状況を作り、より自分の課題と向き合い、克服しようと考えています。
昨年までと同じやり方を取れば、それなりの結果は出せると思っていますが、それ以上はないと末續コーチと話し合いました。同じような結果からは「安心」しか得られません。それに比べ、3試合の「失敗」からは本当に多くのことを学んでいます。結果だけを見ると同じNM(記録なし)ですが、毎試合目的を変えて、トライアンドエラーを繰り返しています。若い頃から失敗を恐れており、失敗することはダメなことだと思い込んでいたので、その頃のままの感覚でいくと、これだけの連続のNMなんてまるで罪人のような気分になっているはずです(笑)
長い競技人生の経験を通して、次に生かすことができる失敗には、価値があることに気づきました。この3試合を通して、自分自身の変化を感じています。これまで怖くて仕方なかった試合が、気楽に臨めるようになっています。そして最初は失敗を覚悟の上での挑戦とはいえ、やはり多少は落ち込んでいたのですが、段々と吹っ切れてきて、結果に一喜一憂しなくなってきています。こんな風に思える日が来るとは思っていませんでしたし、自分の変化に幸せを感じています。もちろん失敗し続けるために競技を続けている訳ではありません。バーを超える喜びは何にも変えられないものがありますので、今は赤字覚悟の新たな挑戦をしていますが、絶対に自分のものにします。
私の競技人生が豊かになるように、いつも寄り添ってくださっている末續コーチ、結果だけを見るのではなく、挑戦を理解してくださり、背中を押してくれるニッパツという企業は私にとって本当に心強く、感謝してもしきれません。次戦は、6月2日の日本選手権(大阪)です。1年で一番意気込みがちの試合ですので、どうか私を止めてください。(笑)挑戦者であり続けたいと思います。